himorogiの日記

主にプログラミングに関することなど。少々ハード(電子工作)についても。

たけくまメモ : 「町のパン屋さん」のような出版社]に触発されて

たけくまメモ : 「町のパン屋さん」のような出版社に触発されて、パソコン創世記の思い出話。

私が30年近く前、最初に就職したのは、地元のパソコン販売店。たまたま地元の大学生が入り浸り、彼らを使ってソフト作ったり本を出したりして当たりをとりました。草創期の頃は部外者だったので詳細は知らないんだけど、まぁ当時のソフトハウスなんて、どこも同人誌と同じ世界です。私が入社した最初の年くらいまで、自分たちで箱組み立てて中身突っ込んだりしてました。

やがて、パソコンが中高生の必須アイテムになり始めると、家内制手工業では追いつかなくて、外注の専門業者にパッケージング、ダビングから箱詰め出荷まで丸投げするようになります。相対だった小売りとの取引も、ソフトバンクのような中間卸が仕切るようになってくるし(とはいっても、ルートが限られてるので、相対も結構多かったようですが)。

パソコンソフトも大手パブリッシャーが仕切るようになった頃、MacHyperCard が出て、それを使った Toolbook というオーサリングツールがちょっと注目を浴びてた頃、フロッピーや CD-ROM を媒体としたマルチメディアな個人出版がブームになってました。それまでのプログラマー発ではなく、プログラミングはよくわからない表現者発だったのがとても目新しかった。
日本では Voyager がその後も頑張って、T-Time 作って、今ではセルシスとなんかやったりもしてるようですけど。

まぁ、紙媒体に拘らなければ案外今でも簡単に『町のパン屋さん』的出版活動はできるんじゃないでしょうか。というか単に同人活動の世界かも。

【追記】
紙媒体である利点と言えば、BookReaderを必要としないことですが、電子媒体であるデメリットは、統一フォーマットが存在しないことでしょうか。
つまり、パソコン向けだと OS 毎とか。携帯向け、携帯向けでも高解像度とそうじゃないやつとか、それぞれの端末に向けてフォーマットが混在している。
電子媒体だと、視聴環境の違いをどう見込むか、という難題がずっと残りそうだし。

【追記の追記】
パソコン向けだと PDF とか、OS を意識しないで済むものもありますが、HTML だってブラウザ選んだりするし、やはり完全に OS(というか DeskTop 環境)の違いは無視できないですね。携帯デバイスiPhone みたいに Flash 載せないとか、多分政治的に障壁作ったりしてるし。